2022.07.21.Thu
- 建築設計
- 新築
- 共同住宅
- コンクリート造
ファイン・プレイス
街のコンドミニアム
この建物は、市街地の幹線道路につながる交通量の多い道路に位置している。
道路自体は通学・通勤路として昼夜を問わず交通量は多い。背後には、JR豊肥本線とそれに平行に走る車道があり、敷地は、これらの二つの道路に挟まれた、 くの字に曲がった変形した地であった。建築はこの敷地に沿うようにカーブを描く形となった。この場所だからこそ成立し得たこの建築を、周辺に新しい町の顔 として位置付けようと試みた。
二つの道路を結ぶこの建築のピロティ部分に一部石畳状の仕上げを施し、歩行者に通り抜けの出来る明るいペイブメントとした。ピロティ部分の入口に立つと、整然と並ぶ列柱と照明、梁形など出ていないプレーンな天井面、実際よりも遥かに奥行きを感じさせるだろう。
変形敷地を利用し、湾曲したラインを活かした柔らかいフォルムは、汽車の車窓から見る時、建物の外壁色と呼応し、女性的で柔らかく映るだろう。JR側に、 丸窓を縦に配置することでリズム感を出し、より女性に憧れをもたせるファサードとなった。夜の街を彩るアートのひとつになり得たであろうか。2階の一部を オーナーの事務所とし、その他はワンルームの共同住宅である。
とかく、この敷地条件では一般的にうなぎの寝床となり易い住戸群を、あえて間口を広くし正方形に近い住戸プランとすることで、ワンルームでありながら、対面キッチンを実現するなど、より空間を広く使える工夫を施している。
物件概要 |
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